楽員紹介 - 都響について
第1ヴァイオリン 副首席奏者
吉岡麻貴子 (よしおかまきこ) Makiko YOSHIOKA
(2004年2月1日入団)
1981年、埼玉県生まれ。
2002年、東京藝術大学在学中において、安宅賞受賞。ハンス・マルティン・シュナイト指揮、藝大オーケストラとモーニングコンサートにて共演する。東京藝術大学を首席で卒業し、併せてアカンサス賞受賞。
2003年、別府アルゲリッチ音楽祭にて、ピアニストのカリン・メルレと共演。
これまでに、室内楽を河野文昭、岡山潔、山崎伸子、菅沼準二に、ヴァイオリンを尾花輝代允、小林健次、清水高師、四方恭子の各氏に師事。
2002年、東京藝術大学在学中において、安宅賞受賞。ハンス・マルティン・シュナイト指揮、藝大オーケストラとモーニングコンサートにて共演する。東京藝術大学を首席で卒業し、併せてアカンサス賞受賞。
2003年、別府アルゲリッチ音楽祭にて、ピアニストのカリン・メルレと共演。
これまでに、室内楽を河野文昭、岡山潔、山崎伸子、菅沼準二に、ヴァイオリンを尾花輝代允、小林健次、清水高師、四方恭子の各氏に師事。
私の音楽はじめて物語
宮沢先生に3年ほどお世話になった後、小1から尾花輝代充先生(読響コンマス)に師事しました。ひたすら基礎練習で、スケールとボウイング、あとは音感。ドイツ語音名で半音階を歌ったり、書き取り(聴音)をやったり。厳しい先生で、ちょっと弾くと「違う」と叱られて、レッスンでは何回泣いたか分からない。でもちゃんと練習していくとすごく褒められて、そういうメリハリが私には良かったのかもしれません。
先生にチケットをいただいて、読響をよく聴きに行きましたが、私は寝てしまうことが多くて、一緒に行った母によく怒られました(笑)。ただ、先生の音は大好きでしたね。尾花先生と、当時読響にいらした店村眞積さんがモーツァルトの《協奏交響曲》を弾いたことがあって、もう素晴らしくて。後でテレビでも放映されたので、録画して何度も聴きました。小学3〜4年のころです。
尾花先生のレッスンを受け始めた時、母が「小5くらいまでに、音楽で見込みがあるかどうか判断してください」とお願いしていて、私が小5の時に先生に相談したんですね。それで先生に「この子は音楽でやっていけると思います」という言葉をいただいて、母が私に「どうする?」と聞きました。そんなこと言われても、5年生だとよく分からないですよね。ともかく「やる」と返事したことで今に至ります(笑)。
この時から、学校でも教えている先生のところへ、ということで小林健次先生(桐朋学園大学教授/都響コンマス)に替わり、ピアノやソルフェージュなど改めて準備を始めました。小林先生には、テクニックよりも感性というか、音楽に対する真摯な姿勢を学んだ気がします。
無事に東京藝大附属高校に合格して、清水高師先生(東京藝大教授)に大学まで師事しました。学生のころは室内楽がすごく好きで、そればかりやっていた気がします。
大学3年の時に別府アルゲリッチ音楽祭に参加して、パッパーノの指揮でシベリウスの交響曲第2番を演奏したんですが、ものすごく良くて。ホルンの2番はもう少し出して、ファゴットの1番はちょっと抑えて、とか指示していくと、とても綺麗な和音が鳴るんです。何だか魔法みたいで、指揮者ってすごい、オケってこんなに面白いものなんだ、と思いました。
大学4年の秋に都響のオーディションを受けて、運良く合格。私はソロの勉強が中心だったので、最初は大変でした。より確実に音程をとれる指遣いをするとか、ポジションの使い方が違うんです。都響には本当に育てていただいた感じで、まだまだ努力しなければ、と思っています。
(『月刊都響』2012年10月号 取材・文/友部衆樹)