新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2月末より演奏会を休止しておりましたが、緊急事態宣言の解除と東京都からの自粛要請緩和を受け、お客様が入場した形での演奏会を7月12日（日）、19日（日）（都響会員・サポーター限定）より再開いたします。当初予定していたプロムナードコンサートNo.387（7月12日）と第905回定期演奏会Aシリーズ（7月20日）は、中止といたします。
　演奏会再開にあたっては、都響が6月25日に策定した「演奏会再開への行程表と指針」をもとに、東京都のロードマップ、クラシック音楽公演運営推進協議会策定のガイドライン等も参考としながら、お客様に安心して演奏会をお楽しみいただけるよう、施設設置者、施設管理者、公演出演者、スタッフ等と協力して新型コロナウイルスの感染予防対策を徹底いたします。
　様々な制約がある中、これまでと同じように演奏会を開催することはまだ叶いませんが、少しでも多くのお客様に都響の生演奏をお届けしてまいります。

※以降の公演の開催については、引き続きを検討しております。公演を開催する際は、チケットを改めて発売し直すことといたします。現在お手持ちのチケットは無効となり、ご入場いただけません。新たな決定事項は、随時、ウェブサイト等にてご案内いたします。

プログラム

※ 東京都の定めるロードマップや今後の新型コロナウイルス感染症の流行状況の変化等により、中止とさせていただく場合もございます。

音楽監督・大野和士よりメッセージ

日頃から都響を応援してくださっている皆様、全国の音楽ファンの皆様。

　都響が皆様の前で演奏を再開する日が戻ってまいりました。およそ４ヶ月ぶりに、皆様とともにこの日を迎えられることを心の底から喜んでおります。

　この間、皆様方におかれましては、難しい時期を不屈の忍耐力を持って乗り超えられたことに最大の敬意を表したいと思います。
　この期間、衛生上の観点からの配慮が何よりも優先されるべきであったことは言うまでもなく、皆様が自宅で待機されている中、芸術文化に携わる関係者としましては、ネットでの動画配信や、演奏配信を行うことで、ライブに代わる発信を行うことが常となりました。都響も「春休みの贈り物」と題し‟癒しの音楽“、‟みんなで歌おう’’の二本立ての動画を配信したり、「おうちでオーケストラ『都響ラジオ』」と題し、歴代の音楽監督から客演指揮者の名演をYouTubeでお送りしておりました。

　しかしながら、そこには、いつかまた皆様にライブで、ミュージシャンの息遣いを、会場に立ち登る響きの魔力を、刻々と移り変わる和音のダイナミズムを再び皆様に体験していただきたい、その空間を楽員と皆さんとで共有したい、という強い思いが根底に流れていたわけでございます。

　そして、待ちに待ったその日は到来いたしました。

　生命の危険にさらされながら、それに打ち勝ち、再び生きる喜びをしっかりと手にした人間にとって、今こそ必要とされているのは、人間が生きとし生けるものの中で唯一保有している、‟感動する’’という美しい行為であります。そして生きることが保証された上で、もう一つ人間にとって不可欠なものとして、人の心を揺り動かすために火を灯すことこそ、芸術文化の使命であると改めて強く感じております。

　皆様をコンサートホールにお迎えする準備として、都響は、６月１１日、１２日の２日間、科学者による管楽器の飛沫計測実験や、医療関係者による演奏に際しての相応しいディスタンスに対する検証の場を設け、衛生的上の配慮を尽くした上で、音楽的成果とのバランスを図る実験を行い、医療関係者からの最終的なアドバイスに基づいて、再開後の最初の演奏会に臨みます。

　都響のメンバーと私は、衛生上の距離を保ちながらも、楽員同士がそれぞれのパートを聴きながら、心地よく演奏できる環境を整えられたことを体験し、自信を持って皆様に都響サウンドをお届けする時を迎えられたと確信しております。

　ベートーヴェン生誕２５０周年である今年、再開のプログラムでも彼の作品が扇の要となっております。‟苦しみを超え歓喜に至る“作曲家の作品を、奇しくもこのような機会に演奏し、皆様と再会できるのもまさに運命的だと考えております。

　これから‟新しい生活様式“が始まるといわれている中、演奏者も様々な状況に対応していかなければならないとは思いますが、都響と私は、その中でも常に皆様に音楽を捧げる使徒であり続けたい、と心から願っております。

新型コロナウイルス感染拡大防止への対応

【お客様へのお願い】

感染防止のため下記の要請事項を順守くださいますようお願いします。お守りいただけない場合は、入場をお断りさせていただくことがございます。
また、サントリーホール、東京文化会館の感染症拡大防止対策もご確認ください。

①来場前に検温をお願いします。また、下記の症状に該当する場合は来場をお控えください。
・ 37.5℃以上の発熱がある。
・ 咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、味覚・嗅覚障害、眼の痛みや結膜の充血、頭痛、関節・ 筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐の症状がある。
・ 新型コロナウイルス感染症陽性とされた方との濃厚接触がある。
・ 過去2週間以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国・地域への訪問歴、及び当該在住者との濃厚接触がある。
②サーモグラフィー等による来場者の検温を実施します。検温の結果、37.5℃以上の発熱が確認された場合には入場をお断りさせていただきます。
③接触を抑制する観点から、当日券販売、チケットの当日お渡しは行いません。必ず事前にチケットを発券してください。チケットの預かりや、紛失したチケットの再発行はいたしません。
④入場時には前の人との距離を1m以上離れてご入場ください。お客様同士の密集を避けるため、段階的に入場を行う場合がございますのでお時間に余裕を持ってご来場ください。
⑤チケット半券のもぎりはお客様ご自身で行っていただき、スタッフが目視で確認させていただきます。
またプログラムは所定の場所からお客様ご自身でお取りいただきます。
⑥会場内では「3密」を避け、来場者同士の間隔確保をお願いします。
ロビーやホワイエでは、人との間隔を１ｍ以上離し、会話はなるべくお控えください。
⑦クロークはご利用いただけません。楽器、キャリーケースなど大きな荷物のお持ちこみはご遠慮ください。
⑧会場内ではマスクを常時着用してください。また、咳エチケットのご協力をお願いします。
⑨こまめな手洗い、手指の消毒をお願いします。
不特定多数の人が触れる場所を触れた場合には手洗い又は手指の消毒を行ってください。
また、お客様ご自身の手で顔等を触らないようお気をつけください。
⑩ブラボー等の声援はお控えください。
⑪トイレでは少なくとも1m以上の間隔をあけて整列してください。ハンドドライヤーは使用禁止となっておりますので、ハンカチの持参使用をお願いします。
⑫サイン会は実施いたしません。楽屋口等での出待ちはお断りいたします。
また、出演者への面会、プレゼントや差し入れ等もお控えください。
⑬チケット購入時には、来場者の氏名及び緊急連絡先をご申告いただきます。
万が一公演中に体調を崩されたお客様がいた場合は、医療機関及び保健所等の公的機関の求めに応じて、来場者の情報を提供させていただくことがございます。
⑭最前列席は舞台前から十分な距離を取り、前後左右の座席間についても感染予防に対応した座席対策を行います。
⑮今後の状況によっては、公演を中止とさせていただく場合もございます。
当日、体調に不安がありご来場をお控えいただいた方や、会場入り口での体温測定の結果、ご入場いただけなかった方へは、チケット代金の払い戻しをさせていただきます。その場合、半券が切り取られていない完全な状態でのチケットをお持ちであることが必須となりますので、チケットを紛失されませんよう、ご注意ください。万が一、チケットの紛失もしくは半券の紛失等があった場合には、払い戻しを致しかねます。
※今後の状況や各ホールが策定するガイドラインによっては内容を変更させていただく場合がございます。

【出演者・楽員・スタッフの感染症対策について】

・ 6月25日に東京都交響楽団が策定した「演奏会再開への行程表と指針」に基づく対策を徹底します。