東京都交響楽団（都響）は、12⽉下旬に開催を予定していた「都響スペシャル「第九」（ベートーヴェン：交響曲第9番）」に代えて、今年（2020年）は、チャイコフスキー作曲のバレエ⾳楽《くるみ割り⼈形》全曲によるコンサートを開催することといたします。詳細の発表まで⻑らくお待たせいたしましたことを深くお詫び申し上げます。公演概要は下記をご参照ください。

　当初この期間の来⽇を予定していたアラン・ギルバート（都響⾸席客演指揮者）と歌⼿4名は、新型コロナウイルス感染症拡⼤に係る⼊国規制等により来⽇できなくなりました。上記公演の指揮は⼤野和⼠（都響音楽監督）が務めます。

　都響におきましては、本年末の「第九」公演の開催の可否について、都響⾃⾝の指針・行程表や、各ホール等のガイドライン、クラシック⾳楽公演運営推進協議会等による各種科学的検証の報告、公演会場やリハーサル会場の環境、さらに現在の感染状況等を参照しつつ、楽団内でさまざまな⾓度から検討し、議論して参りました。その結果、⽇本における年末の第九公演の意義や重要性を充分に認識しながらも、少なくとも年内は、合唱を伴う作品演奏については慎重な対応が望ましいとの結論に⾄りました。

　《くるみ割り人形》はクリスマスシーズンの風物詩として名高いバレエであると同時に、全編が聴きどころとも言える魅力的な音楽が満載なことから、オーケストラコンサートのプログラムとしても優れています。毎年、都響の第九を楽しみにしていただいている皆様にはご理解を賜りますようお願い申し上げるとともに、大野和士音楽監督が《くるみ割り人形》全曲を指揮する、新たな「都響スペシャル2020」へのご来場を心よりお待ち申し上げます。