数々の賞を獲得したポーランド人作曲家・指揮者のクシシュトフ・ペンデレツキは彼の世代で最も際立った、世界の主要な音楽家の一人である。
少数の例を挙げるなら「広島の犠牲者の追悼のための哀歌（1960）」「ルカ受難曲（1966）」ロストロポーヴィチのために作曲されたチェロ協奏曲第2番（1982）、ポーランド・レクイエム（1984）、交響曲第3番（1995）、アンエ＝ゾフィー・ムッタのために作曲されたヴァイオリン協奏曲第2番「メタモルフォーゼン」（1995）、交響曲第7番「エルサレムの7つの門」（1996）、ヤンセンとラクリンのために作曲されたダブル・コンチェルト（2012）等、今日において名曲とされている。
作曲だけではなく指揮者としても長年傑出したキャリアを伸ばす。NDRエルプフィル、ライプツィヒMDR響の客演指揮者、プエルトリコ・サンフアンのカザルス音楽祭の芸術監督（1992－2002）、北京音楽祭の芸術顧問と務める。2003年以来シンフォニア・ヴァルソヴィアの芸術監督の地位にあり幅広いプロジェクトを展開。数枚のCDをレコーディングした「ポーランド国立放送響とSinfonia luventus、ベートーヴェン・アカデミー管、シンフォニエッタ・クラコヴィア、ワルシャワ・フィルに定期的に登壇。2014年アンア・シュミットによるドキュメンタリー、ペンデレツキの音楽と人生「Paths through the Labyrinth」が収録された。
2018年/19年シーズンはロイヤル・スコティッシュ管、広響、都響、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送管、リスボン・メトロポリタン管を指揮。近年のハイライトはスペイン国立管、ガリシア響、ワイマール・シュタッツカペレ、ドレズデン・フィル、ベルリン放送響、モーツァルテウム管、2017年のプラハの春のクロージングコンサート（プラハ放送響）、サンパウロ国立響等との南米ツアー。

唯一無二の芸術的多様性とレパートリーへの緻密なアプローチで、国際的に認められるヴァイオリニスト。
東京に生まれ、3歳でイタリアのシエナに移住。キジアーナ音楽院とケルン音楽大学で学び、14歳でルツェルン祝祭管弦楽団との共演で欧州デビュー、同年にウィーン楽友協会に出演。
1999年パガニーニ国際コンクールで史上最年少優勝。以来ズービン・メータ、ロリン・マゼール、ユーリ・テミルカーノフなど多数の一流指揮者と共演。オーケストラではベルリン・フィル、ニューヨーク・フィル、チェコ・フィル、マリインスキー管などと共演。最近では、ロウヴァリ指揮フィルハーモニア管とのイタリア・ツアーや、フィルハーモニー・ド・パリでの勅使河原三郎との共演でも活躍。
これまでドイツ・グラモフォンから11枚のアルバムをリリース。安藤忠雄、杉本博司など他分野の著名な芸術家とも意欲的なプロジェクトを行う。使用楽器は上野製薬株式会社より貸与のストラディヴァリウス「レカミエ」1729年製。
photo ©Laura Stevens