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ニュース一覧 2018.01.05 up

公演情報

特別企画【楽員ミニインタビュー】

現代音楽の最高傑作と言われるトゥーランガリラ交響曲。
その聴きどころや楽しみ方を、楽員3名にインタビューしました。
聴いたことがある方も、これから初めて聴く方も楽しめる内容となっております。
順次UPしていきますので、どうぞお楽しみに!




首席クラリネット奏者 サトーミチヨ①sato_michiyo1
―メシアンの難しいところは『いかに色を出すか』です。―


トゥーランガリラ交響曲には、「彫像の主題」「花の主題」「愛の主題」「和音の主題」
という重要な4つの主題があり、そのなかの「花の主題」で活躍するのがクラリネットです。
今回は「花の主題」についてご紹介します。

“メシアンが「花の主題」を蘭やグラジオラス、ヒルガオに例えているように、この花からイメージするのは、女性らしさです。大野さんが動画でも話しているように(大野和士1月公演 スペシャル・サイト  http://www.tmso.or.jp/ono201801/)、この主題は男性的な「彫像の主題」と対になっているので、その対比に気を付けています。
また、メシアンの難しいところは『いかに色を出すか』です。トゥーランガリラは極彩色と喩えられるほど鮮やかな曲ですけれど、普通に演奏するだけでは色が出ないんです。技術的にも難しいですが、表現として演奏者一人一人の解釈が特に求められる曲だと思います。”

「花の主題」の話から、好きな花を尋ねてみると、緑のアジサイや、クリスマスローズがお好きなのだそうです。



首席クラリネット奏者 サトーミチヨ②sato_michiyo2
―1本の線として聴こえるように気を使っています。―


今回ご紹介するのは第3楽章の見所について。オンド・マルトノとの神秘的対話から始まる楽章です。


“初めてオンド・マルトノの音を聴いたときは、びっくりしました(笑)でも聞いていくうちに、独特のビブラート音など、まるで人の声のような魅力があると思いました。
第3楽章冒頭ではオンド・マルトノとクラリネットの対話のような音楽が、一本の線として聴こえるように気を使っています。クラリネットソロもあるので、個人的にもぜひ聴いていただきたい個所です。“






首席クラリネット奏者 サトーミチヨ③sato_michiyo3
―何も知らずに聴いて、どう自分が感じるのか、それを楽しんでほしいです。―


今回ご紹介するのは、未だトゥーランガリラ交響曲を聴いたことのない、これから初めて聴かれるお客様へのメッセージです。


“人それぞれ聴き方があるとは思いますが、トゥーランガリラでおすすめしたいのは、何も考えずに、とりあえず肌で感じて聴くことです。事前に知ってから聴くのももちろん良いのですが、何も知らずに聴いて、どう自分が感じるのか、それを楽しんでほしいです。”






ソロ・コンサートマスター 四方恭子shikata_kyoko
―トゥーランガリラ、ただいま楽譜と格闘中。―



今回の公演でコンサートマスターを務める四方恭子の、おすすめポイントをご紹介します。

“トゥーランガリラ、ただいま楽譜と格闘中。特に手ごわいのが第5楽章とフィナーレ。私たち弦楽器奏者は、弦を押さえる左手の指をどう組み合わせて旋律を弾くか、まず考えます。メシアンの場合、予想のつかない音の連続で、まるでパズルを解くみたいです。それだけに最適な指使いを見つけたときの気持ち良さはたまりません。ひとりひとりの奏者が知恵をしぼって弾くユニゾンが随所にあらわれますが、聴こえるかな? (苦笑) どうぞお楽しみに!”






首席フルート奏者 寺本義明①teramoto_yoshiaki1
―最初から最後まで、目眩がするような色彩の乱舞だと感じています。―



今回ご紹介するのはメシアンの色彩について。音の共感覚(音楽を聴くと色が見える)の持ち主であったメシアンの音楽は、演奏者にはどう感じるのか聞いてみました。

“メシアンは、個々の音に色彩を感じるというよりは、スケールやハーモニーに、具体的かつ複雑で、過剰なくらいの色彩を感じた人だと思っています。トゥーランガリラ交響曲も、最初から最後まで、目眩がするような色彩の乱舞だと感じています。”

インタビューでは自身のスコアを持ってきてくれました。次回の更新ではフルートパートについてより深く話を聞きます。お楽しみに!





首席フルート奏者 寺本義明②teramoto_yoshiaki2
―曲の陶酔感とは反対に、現場では冷静さが求められています。―



今回ご紹介するのは第6楽章についてです。フルーティストにとって第6楽章はとても大事な曲だとのこと。

“第6楽章ではフルートとクラリネットが木管を代表していて、他の楽器に絡んでいくという形になっています。トゥーランガリラ交響曲はスケールが大きく演奏時間も長い曲なのですが、特に第6楽章は時が止まったように感じるほどです。メシアンが伝えたい陶酔感のためにそれだけの時間が必要なんですね。聴くぶんには心地よいのですが、実際に吹くときは、落ちないようにすること。遅い曲なので、自分の集中をうまく保つことが大事です。曲の陶酔感とは反対に、現場では冷静さが求められています。
それと、フルーティストにとって第6楽章はとても大事な曲です。というのも、トゥーランガリラの後に作曲されたフルートとピアノのための曲「クロウタドリ」のメロディがそのまま出てくるからです。馴染み深いメロディなので、そういった意味でも特別な愛着のある所です。“





首席フルート奏者 寺本義明③teramoto_yoshiaki3
―心と体を浸すような感じで聴いていただければと思います。―



今回ご紹介するのは、未だトゥーランガリラ交響曲を聴いたことのない、これから初めて聴かれるお客様へのメッセージです。

“どんな曲に関しても同じことが言えると思いますが、「初めて」というのはとても大事だと思うんですね。トゥーランガリラにはいろんな仕掛けがあり、特にリズムに関して、実験的で複雑な方法で組み上げられています。できれば曲目解説を追いかけずに、あまり何も考えないで聴いていただければと思います。というのも、この曲の色彩感や、恍惚としている様子を感じ取ってほしいからです。いつ終わるとも知れない、果てしない踊りや、半分涅槃に行っちゃったみたいなもの、そう表現されているものを、そういうものなんだろうな、と心と体を浸すような感じで聴いていただければと思います。
複雑な技法で描かれている曲ですが、メシアンに音楽を書かせていたものは信仰心です。難しい曲だと思わず、愛の極みの曲なんだ、愛が溢れている曲なんだと頭の片隅において聴いていただければ、それで十分ではないかと思います。“

トゥーランガリラ交響曲の公演は1月18日(木)、20日(土)です。
聴いたことがある方も、これから初めて聴かれる方も、どうぞお楽しみください!

●2018年1月18日(木)19:00 第847回 定期演奏会Aシリーズ
●2018年1月20日(土)14:00 第848回 定期演奏会Cシリーズ
指揮/大野和士
ピアノ/ヤン・ミヒールス */**
オンドマルトノ/原田 節 **
ミュライユ:告別の鐘と微笑み~オリヴィエ・メシアンの追憶に(1992)(ピアノ・ソロ) *
メシアン:トゥーランガリラ交響曲 **


大野和士1月公演 スペシャル・サイト  http://www.tmso.or.jp/ono201801/